日本では,男女ともに平均寿命が延びても,平均寿命と健康上の問題で制限されることなく生活できる期間である健康寿命の差はあまり変わっていません。
平均寿命と健康寿命の差は,日常生活に制限のある「健康ではない期間」を意味します。健康な生活を少しでも長く続けるために大切なのは,「フレイル」を予防することです。
高齢になって,体や心のはたらき,社会的なつながりが弱くなった状態をフレイルといいます。フレイルを放置すると,介護が必要な状態になる可能性が高くなるといわれています。
フレイルの予防は,運動,食事,社会とのつながりと結び付いています。ウォーキングやストレッチングなどで体を動かして,バランスのとれた食事をしっかりとり,趣味やボランティアの活動などで社会とつながることがフレイルの予防に必要です。日本の高齢化が進むなか,生涯を楽しく健康に過ごせるように,健康寿命を延ばして平均寿命と健康寿命の差を縮め,日々の生活習慣を見直すことが大切です。