変化しにくい貴重な金属

 水よう液には、金属をとかして別のものに変化させるものが
あります。しかし、どのような金属でもとかすわけではありません。
アルミニウムは塩酸に入れるととけて別のものに変化しましたが、
例えば、金や銀、銅は、塩酸にはとけません。
 特に金は、ほとんどの水よう液にとけず、別のものに変化しにくい
金属です。そのため、自然の中からそのまま発見されやすく、
また、美しい色をしていることなどから、昔から大判や小判などの
お金にも使われてきました。

 最近では、金や銀などの金属がコンピュータやけい帯電話の
部品としても使われています。金や銀は自然の中からわずかしか
得られない貴重な金属なので、はいきされたコンピュータや
けい帯電話などから回収して、再利用しています。
2021年に行われた東京オリンピック・パラリンピックのメダルも、
使い終えたけい帯電話などから回収した金属から作られました。

中学校3年「化学変化と電池」で学ぶ内容です。

イメージ画像:ヘチマのようす1

日本銀行金融研究所
貨幣博物館

はいきされた
電気製品などから
金をとり出す。

とり出したわずかな
金を集めて、金の
かたまりをつくる。

写真 DOWAホールディングス