昔からの鉄づくり
ろうそくをびんの中で燃やし続けるには、空気を
送り続けなくてはいけないことを実験で確かめました。
送り続ける空気の量を増やすと、空気中の酸素によって、
ものが激しく燃えるようになります。
それにより周りの温度はより高くなります。
この現象を利用した「たたらぶき」という製法で、
日本では大正の終わりごろまで、砂鉄から鉄を
つくってきました。
「たたらぶき」で使う「ふいご」は、空気をたくさん
送ることができます。「ふいご」のふみ板をふむことで、
ろへ空気を送りこみ、木炭を勢いよく燃やして、ろの中を
高温にします。そのろに砂鉄を入れると、鉄ができてきます。
鉄を得るためには、大きな「ふいご」を使って約3日間も
空気を送り続けて、ひたすら温度を高くしなければ
なりませんでした。
ふいご
島根県立古代出雲歴史博物館
ふみ板を
代わる代わるにふむと、
ろへ空気が送られる。
たたらぶきで
得られた鉄
(けら)
和鋼博物館