電気の発見
人と電気の出合いは、き元前600年ころの
ギリシア時代までさかのぼります。身につけるものとして、
昔から使われている「こはく」をこすると、ほこりなどの
小さなものを引きつけることが知られていました。
約2200年後、このげんしょうについてくわしく研究したのが、
イギリスの科学者のウィリアム・ギルバートです。
ギルバートは、医者としての仕事のかたわら静電気※や
じしゃくなどの研究を続けました。ギルバートは、ガラスやぬの、
かわなどいろいろなものをこすっても、
「こはく」と同じげんしょうが起こることを発見しました。
静電気とじしゃくの力はこれまでは同じと考えられていましたが、
この発見により、静電気とじしゃくの力はちがうということが
わかりました。これにより、その後の電気とじしゃくの力の研究に
大きなえいきょうをあたえたといわれています。
※静電気…まさつによって起こる電気のこと。
静電気が起きたときのもののようす
重ね着した服をぬぐときに
パチパチと音がしたり、
服に糸くずが引きつけられたり
するときも静電気が起きているよ。
ギルバートは、ギリシア語でこはくの意味がある
electron(エレクトロン) にちなんで、
electric(エレクトリック)という名前をつけたのが、
今日の電気を意味するelectricity(エレクトロシティ)の
由来となったといわれています。